インクについての研究 (page1)
インクについての研究 (page1)
■1■ コスト計算について
■2■ インクの消耗について
■3■ 大容量タイプ・通常タイプ・小容量タイプのインクについて
■4■ インクが手についてしまった時
■5■ 純正インク・互換インクの比較乾燥テスト
■6■ ドラム一体型トナーにおいて印刷がかすれる症状の改善
■7■ 純正インクの安いメーカーはどこ?
インクについての研究 (page2)
■8■ プリンタ用インクの危険性についての調査
インクについての研究 (page3)
■9■ 純正インクと互換インクの退色の違い
インクについての研究 (page4)
■10■ プリンタヘッドクリーナーを使ってプリンターを復活させる
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メーカーのページに表示されているコストとは、用紙代と一枚を印刷するのにかかるインク代です。
通常のインクジェットプリンタであれば、L版の写真を印刷する時のコストを表示してあるものがほとんどです。
純粋なインクのみのコストを出すためには、用紙代の5円前後を引いて考える必要があります。
しなしながら、メーカーや発売された時期によっては、印刷コストに用紙代を含まない場合があります。その場合は、補足説明に記述させて頂きます。
業務用などによく使われるFAX複合機は、A4普通紙に印刷する場合のコスト表示になっている事が多いです。
業務ではカラー印刷をあまりしない影響から、データ自体も黒が多くなっており、コストも表示上、低い金額になります。
メーカーが発表している印刷コストとは、メーカーが想定した金額でインクを購入した場合の数値です。コスト算出にあたってメーカーページに特に記述の無い場合は、メーカーのオンラインショップで売られている単品商品の合計金額がコスト計算に使われたものと判断して、再計算しております。
またインク価格が若干変動している為、計算した時のコストと変わっている場合があります事をご了承ください。
こちらでは、比較を簡単にできるようにする為に、メーカー発表の数値を元に再計算しております。
下記が計算式になります
(メーカー発表のコスト - 用紙代) × (実際に販売されているインク代の合計 ÷ メーカーの想定インク価格の合計) + 用紙代 = 再計算したコスト
購入したばかりのプリンタでは、すぐにインクが無くなる場合があります。
それは初回立ち上げ時に、インクを大量に使用して調整をするからです。メーカーのコスト計算では、この初回のインクは例外扱いになっている場合が多いのです。
大容量だから必ずコストが安くなるという訳ではありません。インクはプリンタにセットして半年程度で使い切る事を想定しています。まったく使用しなくてもインクは乾燥や電源投入後の調整で消耗をします。
あまり印刷しない環境の場合、小容量や通常タイプの方がコストが安くなるケースがあります。
カートリッジの交換をしているとインクが手に付いてしまう事が稀にあります。
そういった場合、洗剤で洗っても簡単には落ちてくれません。2〜3日すると薄くなってくるのですが、仕事上そのままでは大問題になる方が少なからずいらっしゃると思います。
私も汚れたままの手ではどうしても仕事が出来ない事があり、必死に調べいろいろ試した結果たどり着いた方法があります。
それはメラミンスポンジ。「激落ちくん」などの商品名が良く知られています。最近は100円ショップでもメラミンスポンジとして売られています。
これに水を付け軽くこするだけで短時間に、ある程度汚れを落とす事ができます。初めて試した時は、あまりの落ち様に驚きました。
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但しこのスポンジの「使用上の注意」では「人体や食品には使用しないでください。」という一文があります。
心配なので使用されている素材を詳しく調べてみる事にしました。素材は「メラミン樹脂(メラミン-ホルムアルデヒド樹脂)」である事が分かりました。
そして有害性については「毒性については知られていないが、製造工程でホルムアルデヒドが残存すると問題視する識者もいる」と記述されています。
「現時点では毒性は確認されていませんが、可能性がゼロではありませんよ。」と、解釈しました。
注意書きに書いてある以上、手に付いたインクの汚れを落とす事に推奨まではしません。あくまで自己責任で判断してください。
また、環境ホルモンによるアレルギーのある方や、アレルギーのある方に触れる可能性のある方は、使用されない方がよいでしょう。
ただ、素手で使う事を前提に売られている事を考えると、少しくらい指を擦ってもいいだろうと思ってしまいます。
純正インクのみと混合したものを、両方同じ環境で自然乾燥させて試験を行いました。
試験に使用したインク
1.キャノン純正インク
2.キャノン純正インクとそれに対応したリサイクルインクを混ぜたもの
開始直後は見た目にはほとんど違いが確認できません。
開始後、50日。
純正はインクが乾燥してパウダー状になっているところが見受けられます。しかしインクに粘り気はなくサラッとしていました。混合は開始時と比べてもほとんど変化が見られません。しかし若干インクに粘り気が出ています。
開始後、90日。
純正はパウダー化が進み、紙へインクが付きにくい状態になっています。しかし粘り気はなく、サラッとした状態のままです。
混合は量は減ったものの、いまだに見た目の変化が少ないですが、粘り気が進んだように感じられます。
状況観測ですが、純正のものにインクを足すと直ぐになじみそうですが、混合は粘り気を取るのは難しいように思えます。
結果から判断すると、このインクの性質の違いから、目詰まりが起こると言えます。良いインク・悪いインクという事ではなく、そのプリンターに合った性質のインクを使うべきところを違う性質の物を入れてしまう事で目詰まりは起こっていると言えます。
以下は、その後の追加報告です。
開始後、150日。
純正はほぼパウダー状になってしまい、紙には付着しなくなってしまいました。混合の方はというと、インクが水飴のようになってしまいました。これがノズル内で起こると、詰まりを改善するのは難しいように思えます。
実験に使用したキャノンのインクでは、乾燥するとパウダー状になるインクを採用していて、新しいインクを入れるとパウダー化したインクが新しいインクに溶けてなじみ、ノズル内でインクが栓になってしまわないものが採用されているものと思われます。
しかし、リサイクルインクでは、時間が経っても乾燥しにくいものが採用されているようです。もしくは、混合することでインクの性質が変わっている事も考えられます。
※試験は現在も進行中ですので、さらに変化が見られる場合は報告致します。
トナーを利用したプリンタにおいて、下の画像のように印刷が汚れてかすれた様に印刷される事があります。
その原因は概ね2つあります。1つはトナーの残量が少なくなった事によるもの。もう一つは、ドラムの汚れによるものです。
トナーが少ない場合は交換すれば改善されますが、中でトナーが偏ってしまっている可能性もありますので、一度外してトナーを地に水平にした状態で軽く左右に振ってみてください。中でトナーが均されて改善する場合があります。
それでもしばらくして同じ症状になるようでしたら、交換の時期が近いものと考えられます。
ドラムの汚れが原因の場合は、ドラムを掃除してやる事で改善する場合があります。やわらかい物で付着したトナーを除去してください。
作業時にドラムに傷をつけてしまわないように気を付けてください。
ドラムに傷がついている場合や、どうしても改善しない場合はトナーを交換する必要がありますが、汚れの原因がプリンタ内部である事もありますので、トナーがこぼれて汚れていないか確認してからが良いかと思います。
純正インクは互換インクに比べて高額なので、どこのメーカーの純正インクが安いのか非常に気になるところです。
消耗品であるインクにかかる費用を抑える場合、単純にどのプリンタが一番良い、と言う事はできません。
なぜなら、同じプリンタ・インクであったとしても、使用頻度、環境によってコストが変わってくるからです。使用しなくても乾燥でインクが消耗したり、プリンタ立ち上げ調整により、インクを消耗するからです。
多くのメーカーでは、半年でインクカートリッジのインクを使い切る事を想定しています。
半年での印刷枚数が50枚以下であれば小容量タイプ。150枚前後ある場合は通常タイプ。300枚よりも多い枚数であれば、大容量タイプのインクを使う事でおおよそコストが安くなります。
小容量タイプと通常タイプのインクがあるプリンタ
(※こちらはあまり需要がないようで、入手が若干難しくなっています。)
大容量タイプと通常タイプのインクがあるプリンタ
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